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2013年2月

2013年2月24日 (日)

韓国ドラマ「あなた笑って」見終わりました。

韓国ドラマ「あなた笑って」全45話見終わりました。このドラマは、没落したお嬢様とマザコン・ストーカーっぽい男性とが、親の反対を乗り越え、最後には結ばれ、憎みあっていた両家をも結びつけ、みんな良い人になってしまうという物語です。この展開は韓国ホームドラマの典型的なパターンと思われますので、目新しさは感じません。みえみえの展開で進行するのですが、私は、泣きました・・・終盤手前でボロボロ泣きましたよ。

テーマは「家族、人と人との繋がりの大切さ」でしょう。憎み、卑下していた両家族が、自分の娘と息子の恋愛を通じて、成長し、仲良くなっていくという、今時、ありそうもない話で、夫婦息子おじいちゃんという4人の家族がいつの間にか大家族となり、友人もいっぱいという状況になるのです。

私は暇なときは韓国ドラマを見ているくらいですから、一人で遊べる(笑)タイプの人間だと思っています。そして、私は、人が増えるとそれぞれの気持ちに気を使って、めんどうになるので好きじゃないのです。みんな楽しく過ごして欲しいと気を使おうとするのですが、実はそんなことは無理に決まっています。自分の物差しで人の状況をすべて計るなんて、できっこありません。でも、そう思いながら、きっと心の奥にある「人と人との暖かい繋がり」に憧れているのでしょう。だから・・・このドラマで泣けるのです。いつのまにかドラマの家族の中の一員になっていたのだと思います。

ドラマを見ることにより、その生き方を自己体験しているなら、見てきた本数の数だけ、いろんな人生を生きてきたことになります。そう思えば、この時間も無駄じゃないなぁ(本当?)ちなみに、このドラマは欠点も多いと思われるので、ツボにはまらない人は、ま、こんなもんだなで終わるドラマでしょうね。

さて、男性側主役はカン・ヒョンスを演じたチョン・ギョンホさんです。過去のドラマ「ごめん愛してる」「犬とオオカミの時間」「自鳴鼓」でおなじみですが、今回のマザコン軟弱男役は、けっこう似合っています。彼を受ける女性ソ・ジョンインを演じたのがイ・ミンジョンさん。(「マイダス」、「ビック」と見てこれですね。というつっこみは無しで・・・)

このドラマは、ちょっと昔のドラマでして、実は未見のまま、消される運命にありました。私は、ホームドラマで長いのは嫌いなので、ハードディスクの整理の際に、え~い、どうせ見ないから消しちゃえ~となることが多いのです。消す前に、このドラマの第1話冒頭シーンをチラ見しました。うわぁ・・変な顔した女優(イ・ミンジョンさんね)で変なネコナデ声をして気持ち悪ぃ~と思いましたので、消す気まんまんでした^^。このドラマが消されなかったのは、ドラマ中盤をまたチラ見して、意外にコミカルでおもしろかったから・・というわけで、このドラマは残り、こうしてかなり時間がたって見てもらえたわけです。

それでも、私には最初の6話くらいがきつかった。傍若無人に振舞う金持ち一家のあつかましさに、頭の血管が切れそうになります。ほぼメインの登場人物全員がいやな所、生理的に受け付けないところを持っているのです。ですから、このドラマをリタイヤする人がいても不思議ではありません。ドラマは、父の会社の倒産で破婚したソ・ジョンインが、彼女の姉ジョンギョンに8年間も片思いしているカン・ヒョンスを意識し始めるところから、おもしろくなりました。ヒョンスは一途な男ですので、心は全てジョンギョンへ向かっています。振られるたびに、何かの理由を自分で見つけて、再度ジョンギョンへアタック(完全にストーカーと思われ・・・)この彼に妹のジョンインが片思い。そして、ジョンインの気持ちにヒョンスが答える状況になったとき、姉のジョンギョンも彼の良さがわかってきて・・・・という感じになって、やっと見られるようになりました。

お決まりの姑となるべきヒョンスの母親の強烈な反対やジョンインの父親のめちゃくちゃぶりにあきれましたが、ジョンインとヒョンスのバカップル振りで乗り越えました。そして、後半は家長であるヒョンスの祖父の病を中心に展開します。これとヒョンスの結婚を絡めていったので、泣けましたね。

でも、普通、姑となるべき人からあれだけ言われたら、彼氏が好きでも勘弁してくださいとなると思います。言葉は凶器になりますので、発した言葉で胸を刺し、その人の心を殺すことができます。心が殺されるどうかは、受け側の問題で、普通は鋭い切っ先を持った言葉を、受け流すことができる大きな器の人はなかなかいません。その点において、このドラマのジョンインはすごかった。お金持ちで何不自由なく育ったお嬢様が、庶民の生活で、夫の両親と同居する(ここまで変われるもんかい)。この変化は実は不自然なのですが、視聴中は気が付きませんでした。

愛する彼には、もれなくおまけ(それぞれの親)がついてくることがあります。このおまけとは、薄すぎず、濃すぎず付き合うのがよろしいかと思います。こんなことをことを言っているとこのドラマのテーマとは外れますよね(笑)好きあった2人の間には愛がありますが、おまけ同士は、自分の息子や娘への愛しかありませんし、他人どおしです。その感情の隙間を埋めるのが、結婚した夫婦が仲良く幸せに暮らしていくことと、決して両親のことを忘れませんよと示すことでしょう。

ちなみにこのドラマで私がもっともお気に入りだった人はジス役をしたチョン・ヘジンさんです。途中から登場したのですが、こりゃ可愛い娘がでてきたぞ。このまま端役なんだろうか?おい、がんばれ~と応援していました。でもね、実生活で、なんと、このドラマでカップル役を演じたイ・チョニさんと結婚したんだって・・・。わかるけど、このやろう。うらやましい・・・ぞ。

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2013年2月12日 (火)

韓国ドラマ「大祚榮(テジョヨン)を見終わりました。

韓国ドラマ「テジョヨン(大祚榮)」134話を見終わりました。このドラマは前半部分で2度ほどリタイヤしていたのですが、再チャレンジ。中盤からは一気に見てしまいました。ま、長くても最後まで見たので良いかなという感じです。

物語は、高句麗の滅亡からテジョヨン(チェ・スジョンさん)が渤海を建国するまでのお話です。終わり^^(それだけかい!)契丹、唐、新羅、突厥などいろいろな国が群雄割拠している時代のお話です。まあ、その中では唐が強くて、他の国を侵略、属国化していく方針を出しています。(おやまあ、今もそうなのかもしれませんね。)日本とは違い広い土地を陸続きで支配地を決めているわけですから、その領土、国・民族に対する考え方が相当違います。日本の戦国時代をイメージしていたのですが、島国でこじんまりとまとまってきた日本とは根本的な事情が違うようです。

戦争は、自分が王として君臨するために行い、支配された地は、そこに住む財物を奪われ、人は奴隷として扱われるという繰り返しのようです。ですから、他国から攻められ、国が滅びると流民(ほぼ奴隷)となってしまうのです。こりゃ、大変です。日本は他国から占領された経験がほとんどありませんので、なかなかそのあたりが実感できません。第2次世界大戦で負けた時にアメリカ合衆国は、一時期統治しましたが、考えてみると米国は民主的でまともなほうの国と思えてきます。北方領土じゃなくて、東北地方くらいまで、終戦末期に参戦したソ連に持っていかれてもしかたなかった気がしますね。すると日本も2つに別れた複雑な国になったでしょう。

さて、感想はというと・・・テジョヨンは国の基礎となるのは民であるという信念を持っていました。治めるべき領土が無くなっても、高句麗の民がいる限り、高句麗を再建できると考えていたわけです。ですから、民をいかに救うかを念頭に行動していきます。その考えは、高句麗人だけでなく、他国の人々にも及んでいますから、賛同してくれる人間をどんどん自分の民として受け入れるわけです。奴隷として取り込んだのではないのです(ドラマですから^^)。

渤海は最終的には各地に州都を置いた合衆国みたいになっていたようです。武将は功を立てるとそれぞれの統治権をもらえ、ある程度、民族性を考慮した地域割りとなりますので、まとめられるならば良い国となるでしょう。まあ、建国した人は、優れたカリスマと信念を持っていてうまく行きますが、跡継ぎはどんどんスカになり、官僚は自分の腹を肥やすようになり、地方でまともな人間がでてくると、この国はおかしいとなって国をひっくり返そうとするのが通例ですから、どんなに、良い国を描いても限界があります。ドラマですから、主人公が建国して「スカッとした」ところで終わってくれるのがいいですね。その後の統治も描くと大抵、腹の探りあいドラマになって爽快感が減ります。

こういう信念をもった主人公に対して、対照的に描かれたのが、契丹武将のイ・ヘゴ(李楷固:チョン・ボソクさん)とその軍師であるシン・ホン(キム・ギチョルさん)です。この2人の俳優さんはまさに名優といえる人ですから、ドラマを完全にコントロールしています。視聴者は、テジョヨンの物語を見ているようで、実はイ・ヘゴが如何に滅びるかを待っているのです。テジョヨンが渤海を建国するのは普通知っていますが、それに対抗する勢力がどう崩れていくかを見るドラマでもあります。契丹が建国されて、その国にいる高句麗流民の扱いを巡るあたりでは、この2人の憎たらしいこと限りありません。シンホンは軍師というか汚い策士ですので気分が悪くなります。目的のためには手段を選ばず。これは正しい場合もあるでしょうが、人がついてこないはずです。こうしてくれたら、こうしてあげようと言う約束は、基本的に無いのと同じ。環境が人を変える。約束は、守るべきものでは無いという価値観です。この策士の口車に乗せられる人々・・・おまえら、もうちょっと考えんかい~と何度思ったことでしょう。

途中で契丹とテジョヨンは同盟を結び、これでうまくいきそうだったのですが、テジョヨンの国を作らせたら契丹は押され、属国になると考えてしまうのです。するとその芽は摘んでおこうと行動し、ひいてはそれが契丹の滅亡を誘導し、その責任をテジョヨンへ持っていく・・・なんか微妙にムカムカしてくるわけです。イ・ヘゴは契丹の人間として、何度もテジョヨンに救われています。しかし、その度に、恨みを重ねていくのです(こいつは駄目じゃぁ)契丹の民のことなんか頭の中にありません。基本的な発想が統治ではなく、侵略なのですから、「何でもいいから、あいつをやっつける」のが目的なのです。単なる武将と王との違いはそこにあります。器が違う。物語はテジョヨンとイ・ヘゴとの争いを描いていますが、器の大きさで考えると、本当にテジョヨンと対抗できた人物は、唐の則天武后だったはずでしょうね。そういう時代ともいえますが、人の命が軽くて重い(一兵卒はすぐ死ぬけど、重要な武将は死なない)ドラマでした。

そうそう、朝鮮人の建てた偉大な国家という自慢が感じられてちょっと嫌(笑)

(ひと言ふた言・・ヨンナムセンはどうしたぁ・・・中国でも韓国語かい^^わかりやすいと言ったらそうなんですけど・・・)

感想を書いていないドラマ「マイダス」「ビック」「根の深い木」と3つあります。視聴後、時間がたつと忘れるなぁ・・

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