韓国ドラマ「幸せです」14話まで
韓国ドラマ「幸せです」14話まで見ました。こういうベタベタのドラマってのも、見るのが楽だし、良いもんですな。長編連続ドラマの恐ろしさといったところでしょうか。この2話は泣かされましたのでポイント高いです。いずれも、ソユン母セヨン(イ・フィヒャンさん)のシーンです。
ついに、ソユン(キムヒョジンさん)はジュンス(イ・フンさん)と結婚することになります。このあたり、韓国の嫁入りが想像されて、興味深いところがあります。日本でも、結婚となると、いろいろわけのわからないしきたりみたいなものがありますよね。両家族が同じ常識を持っていたら、問題無いんですけど、どちらか片方が、そういうしきたりに疎かったりすると、「あ~あっちの家族は非常識だからね~」なんて言われることになります。結婚する当事者には関係のないところで、火花が飛ぶわけですわ。結婚に反対の家族だったりしたら、もう、気に入らないところを探しているわけですから、ちょっとしたことが許せなくなります。
このドラマではソユン母が娘の結婚大反対なわけです。しかし、そこに見え隠れする娘への大きな愛情が伝わるよう演出されているのです。母にとって、もっとも望んでいるのは、娘の幸せです。結婚に反対するのも、苦労するのが分かっているからです。世間を知らない娘が、愛という唯一の武器を手にして、まだ、見ぬ困難に立ち向かわねばならないということが母には分かっているのです。どうせなら、愛する娘は困難の待ち受けない安易な道を進ませたい。娘より長い人生を生きてきた母にとって、自分の経験を振り返って、そういう願いとなるのはわかります。でも、どんなに言ってみても、娘には娘の人生がある。自分の夢や希望を娘の意志を無視して乗せることはできないのです。そうなると、後は、今の幸せな娘の笑顔が一生続くことを望むだけ・・・。どうか幸せになって・・・こういう微妙な母の感情をイ・フィヒャンさんがうまく出していますので、泣けました。
明日は、結婚式という夜、ソユンは、枕を持って母の寝床を訪れます。いわゆる、「お母さん今まで育てていただきありがとうございました。私は、明日嫁に行きます。幸せになります。今日は娘として最後の夜を母と一緒に過ごしたいです」という視聴者が絶対泣いてしまうというベタベタのシーンがくると思うわけです(もう書いてるだけでも泣ける^^。ところが、ソユンの本音は、「そんなドラマみたいなこっぱずかしいことできるか~(ドラマなんですけど^^)」というものでした。妹・同居している親戚に勧められてしかたがないから、まあ、行くかって感じで母の寝床を訪れるわけなんです。もちろん、そんな可愛くない娘には、母も可愛くない対応で返すわけで、かくして、ソユンは「や~めた」という感じで自分の部屋に戻って寝ることにします。夜もふけて、もう、寝たはずと娘ソユンのベッドを訪れる母。娘の寝顔を見ると、涙があふれます。けっして、娘の前では言わない自分の気持ちを寝ているソユンに向かって話しかけます。「幸せになってね。今と同じように生意気を言いながら・・・」自分が育ててきた娘に告げる母として最後の言葉。これから困難なことがあっても、決して変わることなく、自分を失わず、幸せになってね。明日からはあなたのそばには私では無く彼がいる。私の役目は彼に託すわ・・という母なんです。もう、しかたないので、ボロボロ泣いておきましたよ、私。(この母の言葉、ソユンは寝て無くて聞いているんですけどね)
結婚後、ソユンは、母に言いました。「私、学期が始まるたびに、お母さんから数学の分厚い問題集をもらっていた。もらった時は、めまいがしたけど、結果的には感謝している。今回も急に結婚を決めて、怖じ気づきそうになったけど、今、分厚い問題集をもらった気持ち。最後まで解くから応援してね」これが、ソユンの両親への挨拶なのです。人生という分厚い問題集、解答を出すのは容易ではないけども、少しずつ解いて、最後まであきらめず、自分の人生をつくっていくからね。がんばるからという娘。単純に結婚式前夜に娘に「ありがとう」と言わせるより、何かずっと良い気がしました。この母娘は、本当に性格が似ていてぴったりの母娘です。でも、ソユン母の性格を受け継いでいる娘ですから、ジュンスの家でも、少し経ってうまくいかなくなるとソユンが「きぃ~~」って叫びそうな気がします(笑い)
もうひとつ、結婚後に、ソユンが実家に挨拶にきて、ジュンスの家に戻ろうとしている時の母と娘の会話も良かったです。実家から自分の家に帰りなさいと娘を見送るソユン父と母。この場所が、もうソユンにとっての家ではないことを実感させるシーンです。ソユン母は、ここでも実に素っ気ないです。泣きそうだけど決して泣かない母。娘が近寄って挨拶しようとするのに、でてきた言葉は、「ベタベタしないで・・向こうでも可愛がってもらうのよ」というのがせいいっぱいです。こうして、映像は大きくひかれ、娘が去った後、豆粒のようなソユン母と父が残ります。もう、ほとんど見えないのですが、映像ではソユン父はソユン母の手を握り、「散歩でもするか」と慰めます。「嫌よ」と断るソユン母。なんかこの夫婦もとっても良いですね。
余談ですが、脇をかためるエダ友人チョンアも可愛いですし、サンウク妻(チェ・ジナさん)も怖い顔をしなけりゃ主役がとれそうな美しさ(とりわけ結婚式の時の韓服姿はOK^^)と思います。
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