韓国ドラマ「メリー&テグ 恋のから騒ぎ」12話まで見ました。ドタバタで始まったこのドラマ。いつの間にか、なかなか良い味をだしています。これは、「ブドウ畑のあの男」みたいな感覚に似ています。ドラマとして、難しくはありませんので、軽く見ていけるのですが、そこには、しっかりとしたテーマ「自分の夢」があると感じています。おまけに11話と12話で、私、泣かされちゃいましたので、好印象となっています。ちょっとなにげに、あたりを引いた感じ・・・(笑) でも、これは、相当見る人をえらびますよねぇ。私は、ドラマ中で苦悩する主人公も好きですが、楽しいラブラブカップルが、いちゃいちゃするのも好きなんで、敢えて言おう!このドラマ好き(勇気いっぱい) ふふふ・・・若者の仲間入り・・・
以下、ねたばれしてますので注意です。(長いです。ごめん)
まず、良くなってきたきっかけは、8話・・・犬のエピソードでテグは、母を思い出し涙ぐみます。いつもと違って沈み込むテグを慰めるメリー。このいつもと違う部分を見せるってのが、結構、恋のターニングポイントですよね。あれっ?こんな部分があったんだぁ。恋は好奇心ですから、いつの間にかテグが気になっているメリーがそこにいます。こうして、ドタバタから、しっとりとメリーとテグの恋が描かれてくるとだんだんおもしろくなってくるわけです。
そして、このドラマは、いろんなところで、なにげに人生を語ります。テグを愛する金持ち娘ソランが言った言葉、「私の夢は私を愛してくれる人と幸せにくらすこと。それ以外にないの。」むむ、これが簡単そうで難しい。「私が愛する人」と「私を愛してくれる人」が一致してたら問題ないのですが、異なる場合はどうするのでしょう。あ、そうか、違ってたら幸せに暮らせないから、それでいいのか(笑)そして、またもやソランの言葉「好きになった理由を言えたらそれは計算。ただ好きというだけ。無条件に心が惹かれるの・・・」ときたか。人の心は理性では説明できないということですよね。このソランというキャラも意外と好印象なんですよ。整形で姿を変えても決して充たされない自分の心。お金・美貌があっても不足しているものがある。人との繋がり・・・が欲しい。とっても「寂しがりや」なんでしょう。でも、ワン・ビンナさん、このドラマで壊れています。まさしく整形系の顔立ちで壊れた役をすると、けっこう怖かったりして・・・
そして、11話、もう、このあたりから、私、はまっています。ソランとドジンの前ではっきりと「お前が好きだ」というテグ。かっこいいですよ。男はこうでなきゃね。全員がそれに対するメリーの返事を待ちます。その返事は・・・・ありがたいと思っているけど友達・・・というわけです。テグにしてみれば、メリーの表情に態度に好きだのサインを見ているのに、何でそうなんだと困惑します。
メリーは、自分にはテグを延ばすことのできる力(財力)が無く、ソランはそれを持っていると思ったのです。そこで、イエスと言うことは、テグにとって、ソランの父の後押しが無くなり、ドジンの家からも追い出されることを意味しています。だから、メリーは自分の心を隠したのですね。これは、おもいやりなのでしょうかねぇ。人間て、いろんなところで迷うのさ。その時の状態で選択する道も違うのに、時は待ってくれない。言っちゃった後で「うわぁ~やっちゃった」と思うあの瞬間・・・次にくるのは大抵開き直りか自己嫌悪・・・まあ、そんなふうに、生きていますわ(笑)。
この後、ソランが言っています。「何故、私よりあなたがもてるの?」 これって、見ている私にも響きます。いつの間にか、このドラマでメリーがとっても可愛く見えてくるのです。斜めつり上げ眉に、額シワって、けっこうひどい顔つきだったメリーがとっても可愛い。彼女は夢を持っています。そのために一生懸命生きている。エネルギーが太陽の光のように、外に出ているのです。これを受けた人は、その暖かさと気持ちよさに惹かれてしまうのです。でも、ここで、メリーは自分の心を偽りました。この行動は彼女の行動ではありません。どうなるの?
そして、彼女は自分の夢さえあきらめます。テグに聞かせる彼女のラスト・ソング・・・少ししか聞けませんが、もちろん、これはすばらしい歌です(彼女歌うまいわ)自分の夢だった歌を最後に聴かせたいのはやっぱりテグでした。ごめんなさい。私・・・ここで、瞬間的にボロッときました。泣いたわ~。「ドジンと結婚する。気楽に暮らしたい」というメリー。最後にテグに「キスしようか」というメリー。自分の心に思い出が欲しかったのでしょうか。テグにキスして、吹っ切ってこの想いを過去にする。しかし、テグは答えません。彼にとって、メリーとの恋は現在進行形なのです。「勝手に終わらせるなよ。好きって顔にかいてあるじゃないか。」という気持ちだったと思います。そして、「俺は、お前をあきらめない。お前も自分をあきらめるな」で落ちていった彼女の心を浮上させようとしますが、なかなか難しかったみたいです。今までメリーを輝かせていたのは、自分を信じていたから。それを失った彼女は抜け殻にすぎません。人の心の持ち方が、その人の輝きになるのですよ。
12話は互いに結婚を申し込んだテグとドジンがメリー両親の前で、テストされます。このときのテグの答えを聞いてください。すごいですよ。
①メリー親の質問
- 娘に保障できることは? ドジン「幸せな楽な暮らし」 テグ「私を信じる暮らし」
- どこに惚れたの? ドジン「純粋で可愛いところ」 テグ「理屈ではなく好き」
②メリーの質問
- 好きな人ができて別の人の元に行くといったら? ドジン「説得する。駄目なら行かせる」 テグ「この人ときめた女は死んでも離さない」
- ここで、自分が選ばれなかったら? ドジン「受け入れる」 テグ「俺を選べ」
- 人生で何が大事? ドジン「愛する人と幸せに暮らすこと」 テグ「今、この瞬間」
- 私、ミュージカル女優になれる? ドジン「望むなら再挑戦、イヤならやめればいい」 テグ「根性で頑張れ、俺を除けば、夢は人生のすべてだ」
人生の大きな選択・・・ドジンを選べば、安定した一般的な幸せが手に入る。テグを選べば、自分の心に正直に生きられる。さあ、メリーはどちらを選択したでしょうか。幸せって、人それぞれです。安定した生活とか物質的な裕福さは、幸せのひとつかもしれませんが、それだけじゃない場合だってある。心がイヤなものはイヤなんです。人を好きになるのに理由が無いように、自分としてイヤなものはイヤ。理性と感情の葛藤ですよね。テグのように、こんなにドラマチックな求愛をされたら、普通テグに「はい」でしょう?好きなんだし・・・。でも、なんと、メリーはドジンを選択します。おいおい、脚本の人って、めちゃしよるわい。どう考えても好き合ってるじゃないの^^。まあ、次なる展開のためのジャンプ台みたいなものですね。結果、傷心のテグはメリーの民宿を出て行きます(こりゃ当然)。
さあ、来た~。メリーを襲う怖ろしい喪失感。そして、メリーは、言葉だけでなく、それ以上に隠されていたテグの愛に気づきます。テグはこっそり、メリーの負債を払っていたり、その想いを作品プロットに書き連ねたりしていたのです。作品プロット(ポスターの裏?)に書かれた彼のメリーへの想いには、やはりポロリときちゃいました。もう、私、ドラマに入っていますので、簡単に泣きます。
会いたいという欲求は、メリーをテグにいつも会っていた公園に向かわせます。テグの姿を見つけ、いつものように話しかけますが、そりゃ虫が良すぎます。テグは振られちゃったので、もう、自分の心をかき回して欲しくなかったのですね。「バイバイ」と言って何度もメリーはテグの元から走り去りますが、何度も何度も戻ってきて、意味のない事を言って、また「バイバイ」と言って去っていきます。これの繰り返し。お馬鹿なメリー・・・なかなか素直になれません。そして、ついにテグが言います「本当に言いたいことを言え!」ついにメリーの心の堰が切れました。「好きなの・・・・」このあとは、もちろん、ぐぃのチューです(何という表現でしょうかねぇ) このシーンも良いよなぁ。このメリーが落ちるのを何話待ったことでしょうか。長かった。自分の心だけならともかく、人生の行方も考えると、迷うのはしかたないのでしょう。でも、最後は自分の心に正直に・・・ってところで、よろしかったと思います。残り、4話・・・どう考えても、ハッピーエンドしかありえないし、そうしないといけないドラマだと思っています。
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