王女の男(姫の男)

2012年6月 1日 (金)

韓国ドラマ「王女の男(姫の男)」見終わりました

韓国ドラマ「王女の男(姫の男)」全24話見終わりました。これは・・・おもしろい・・でも評価の難しいドラマです。好きあった2人は、親どうしが敵という「ロミオとジュリエット」状態ですので、とっても切ない。しかし、私は、泣けませんでした。おもしろいような気がするのですけど、ちょっとだけ何か足りない。人は、刺激を受け続けると、それに慣れてしまう。愛のためなら、親さえ捨てるという普通なら泣ける設定なのですが、なんか同じ事の繰り返しのような気がして、切なさにマヒしてしまいました。ですから、このドラマは、良いような気がする・・・という微妙な表現の感想です。私が泣くためには、ぐっと貯めていた感情を、その一瞬の視線に込めて爆発させないと泣けないのですよ。何か小出しに、好きあっていた2人が離れては出会い、出会っては離れでは・・・少しだけ飽きるんですよ。(感情移入を妨げる作られた切なさって感じ・・・ごめん、これが本音^^)でも、気にならなきゃ、切ないシーン続出の名ドラマと言ったでしょう。ですから、これは見て、自分がどう感じるかで評価するドラマです。なので、是非見て下さいと言っておきます。はまる要因は大いにあります。

主役はパク・シフさん扮するキム・スンユ。彼は重臣キム・ジョンソ(イ・スンジェさん)の息子で、王女キョンヘ(ホン・スヒョンさん)の教育係に任命されます。ところが、王女の身代わりで講義を受けたイ・セリョン(ムン・チェウォンさん)と教育係スンユは恋仲となってしまうのです。でも、セリョンは、父キム・ジョンソの政敵であるスヤン大君(キム・ヨンチョルさん)の長女。でもって、スンユは、好きなセリョンが政敵の娘であることを知りません。セリョンの父は、自ら王を目指し、政敵を次々と排除していきます。その結果、スンユの父はセリョン父に殺されてしまうわけですね。当然、スンユは親の仇のスヤン大君を討とうとするのですが、それはセリョンの父。セリョンにとっては、親をとるか愛する彼をとるかの難しい選択となってしまいます。ま、こんな感じでず~と進むわけですわ。ちなみに私はキョンヘ役のホン・スヒョンさんがお気に入り女優ですので、序盤はキョンヘ王女が主役だったら良いのにと思ってました(勝手な思いこみで~す。スルーで)

政敵にはきびしいスヤン大君が家族には優しかったりするのが、意外な見所です。途中で感じたのは、人は出世することにどういう意味があるのかということです。人より偉い位置に立って、見かけ上幸せなようですけど、それを受け継ぐべき子がいない。親は自分の幸せを求めると同時に、子の幸せをも求めているわけです。スヨン大君は、息子を病気で失い、娘には軽蔑の眼差しを自分に向けられる・・・自分が出世してもなんだか全然幸せでは無いんですよね。とっても良さそうな上りつめた場所には、空しさがあったというところでしょうか。

目的はそれを果たそうとして、努力する過程は楽しい(笑)。でも、目的をかなえてしまった時、人は何を求めるのでしょう。普通は、次の目的を設定し、また、がんばるのですが、目的をかなえればかなえるほど、次の目的は困難となるでしょうし、今の状態を維持するだけでも難しいものとなっていきます。そうこうしているうちに、自分の目的が自分の意に沿わないものになってしまうのです。こうなると、そこに空しさが生じます。どこで道を間違えたのだろう?やり直せるものならやり直したい。このドラマでも、スヤン大君が、王になることをあきらめ、政敵の息子と自分の娘を結婚させ、政治を安定化させれば、すっごく幸せと思える道があったのです(それじゃ、ドラマになりませんね)年をとって、自分の生きてきた道を振り返る時、完璧に歩いてきた人はいないでしょう。そこには、あっちの選択をしていたら良かったなぁと思うことがあるはず。でも、別の選択をしたとしても、振り返れば、同じこと。後悔の無い人生なんて無いんだから、前を向くしかありません。前を向くために、これまでの後悔があるのでしょう。

スンユは王に逆らう謀反人ですから、悲劇的な結末が予想されました。最後に、どう収めるのだろうと思っていました。終わり方も人によって評価が分かれるかもしれません。復讐・・・もっと、身近な言葉なら、仕返し・・・人から自分に対して、行われた行為に対して、同じようなことを返すわけですが、大抵は良いことにはなりません。でも、やられっぱなしでは、プライドが傷つくし、自分の心のもって行き場が無くなるのです。このバランスが難しい。自分の心の問題。やり返しても、一瞬、心は満足しますが、もともと、嫌な行動ですから、心に傷を残します。その傷を埋めるために、「あんなにひどいことをされたから・・」「やむを得ない」「当然の報い」なんて、相手をおとしめることで、心の平穏を保ちます。

このドラマで最も印象に残った言葉は、スヤン大君が最終話でスンユに言った「お前も同じだ」という言葉です。実は、スンユは、スヤン大君への復讐の過程で、いろいろな人を斬っています。それは、悪徳重臣であったり、単に護衛をしているだけの人だったり、公務でスンユを捕らえようとしている人など・・さあ、物語では、派手なチャンバラとして流れてしまいますが、ふと、私は気がついたのです。スンユに斬られた名も無き人にも、妻や子、親などの家族がいるであろうことを・・・彼らにとって、スンユは、憎むべき仇です。こうなると、自分の目標のために人を殺めることを肯定することはできません。ですから、本当はスンユに平穏な時間が訪れるはずが無いのです。うん、だから、私は、このドラマに泣けなかったのでしょうね。

大切なことは、復讐の連鎖を断ち切ること。ですから、スンユは、愛するセリョンを得るために、2人で逃げるという選択が、実は最も勇気のいる行動だと思いました。名分を果たせず逃げる勇気・・・こういう視点は、人とは変わっていると思いますが、あえて、最終話に、スヤンに、あの言葉を言わせたわけですから、脚本家も、十分意識していたことと思います。ま、ドラマですから、復讐にもえた男が、愛する女の親を狙うというドラマチックな設定は、動かせませんがね・・・

さて、これだけの作品を見ると次は何にするか難しいなぁ・・

OSTは・・とっても良いです。ペク・ジヨンさんの「今日も愛してる」です^^歌詞はこんな感じかな。

見つめることしかできなくて、触れることができなくて悲しい
すぐ前に立っているあなた そして後ろにいる私
いつも陰に隠れて 気づかれないように泣く
振り向いてと言えずに また涙を流す

明日になっても愛してる
昨日よりも愛してる
胸に秘めた言葉を言い出せないまま
今日もあなたを愛する

あなたの後ろにいたくない いつも寄り添っていたい
その日がくるのを願い そのために生きる

見つめていても恋しい
一緒にいても寂しい
一人身を焦がす恋 終わりが見えない
耐えられないほどつらいけど

明日になっても愛してる
昨日よりも愛してる
胸に秘めた言葉を言い出せないまま
今日もあなたを愛する
あなただけを愛してる

私の気持ちひとつもわからない
馬鹿みたいなその人
私の目の前にいるその人
そう、それはあなただから・・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

19の純情 90日愛する時間 BAD LOVE~愛に溺れて あなた笑って あの青い草原の上に ありがとうございます ある素敵な日 あんぱん いいかげんな興信所 いかさま師~タチャ お嬢さんをお願い がんばれ!クムスン このろくでなしの愛 どなたですか? なんでウチに来たの? ぶどう畑のあの男 むやみに切なく アイ・アム・セム アクシデントカップル~ただ見守っていて イサン-正祖大王 イニョン王妃の男 インスンはきれいだ ウェディング オンリー・ユー オー必勝! カインとアベル カップルブレイキング キツネちゃん、何してるの クリスマスに雪は降るの? ケセラセラ コーヒープリンス1号店 シティハンター in Seoul シティホール シンデレラのお姉さん シンドン シークレット・ガーデン ジャイアント ジュリエットの男 スカイハイ(Sky High) スターの恋人 ストック スポットライト スマイル・アゲイン ソウルメイト ソドンヨ タムナ チェオクの剣 チャングムの誓い チョンウチ テルン選手村 テロワール トキメキ☆成均館スキャンダル トンイ ニューハート ハノイの花嫁 ハロー!お嬢さん パスタ パソコン・インターネット ピングオリ ファッション70s ファンタスティック・カップル フルハウス ブルーフィッシュ プラハの恋人 ベートーベンウィルス ホジュン マイ・ガール ミスターグッドバイ メリーは外泊中 メリー&テグ 恋のから騒ぎ ラブレター ラブ・トレジャー 夜になればわかること ローズマリー 一枝梅(イルジメ) 不汗党(プランダン) 不良カップル 不良家族 九尾狐外傳 乾パン先生とこんぺいとう 京城スキャンダル 会いたい 偉大な遺産 僕の彼女は九尾狐(クミホ) 僕は彼女が好き 優しい男 兄嫁は19歳 別れの法則 別巡検 君はどこの星からきたの 君は僕の運命 善徳女王 外科医ポン・ダルヒ 大望 大祚榮(テジョヨン) 大~韓民国の弁護士 天使のキス 太王四神記 太陽の女 太陽を抱く月 威風堂々な彼女 守護天使 宮S 屋根部屋の皇太子 幸せです 幻の王女チャミョンゴ 弁護士 強敵たち 彼らが生きる世界 彼女がラブハンター 彼女が帰ってきた 復活 必殺!最強チル 快傑春香 快刀 ホン・ギルドン 恋するスパイ 恋はチーズ・イン・ザ・トラップ 愛していると言って 愛してる 愛するなら彼らのように 愛に狂う 愛をたずねて三千里 日本のドラマ 日本の映画 日記・コラム・つぶやき 明朗少女成功記 春のワルツ 最高の愛 恋はドゥグンドゥグン 朱蒙 東京、天気雨 検事プリンセス 波乱万丈ミスキムの10億作り 海神 漢城別曲 正 火の鳥 燦爛たる遺産(華麗なる遺産) 犬とオオカミの時間 王女の男(姫の男) 男が愛する時 白雪姫 神の天秤 神様、お願い 私の名前はキム・サムスン 私の恋愛のすべて 私の期限は49日 私の生涯最後のスキャンダル 美賊イルジメ伝~帰ってきたイルジメ 花いちもんめ 花より男子 製パン王キム・タック 酒の国 銭の戦争 雪だるま 雪の女王 韓国ドラマ 韓国映画 風の絵師 馬医 魔王 1%の奇跡 12月の熱帯夜 18・29 4月のキス 9回裏2アウト Dr.ギャング K-POP