大祚榮(テジョヨン)

2013年2月12日 (火)

韓国ドラマ「大祚榮(テジョヨン)を見終わりました。

韓国ドラマ「テジョヨン(大祚榮)」134話を見終わりました。このドラマは前半部分で2度ほどリタイヤしていたのですが、再チャレンジ。中盤からは一気に見てしまいました。ま、長くても最後まで見たので良いかなという感じです。

物語は、高句麗の滅亡からテジョヨン(チェ・スジョンさん)が渤海を建国するまでのお話です。終わり^^(それだけかい!)契丹、唐、新羅、突厥などいろいろな国が群雄割拠している時代のお話です。まあ、その中では唐が強くて、他の国を侵略、属国化していく方針を出しています。(おやまあ、今もそうなのかもしれませんね。)日本とは違い広い土地を陸続きで支配地を決めているわけですから、その領土、国・民族に対する考え方が相当違います。日本の戦国時代をイメージしていたのですが、島国でこじんまりとまとまってきた日本とは根本的な事情が違うようです。

戦争は、自分が王として君臨するために行い、支配された地は、そこに住む財物を奪われ、人は奴隷として扱われるという繰り返しのようです。ですから、他国から攻められ、国が滅びると流民(ほぼ奴隷)となってしまうのです。こりゃ、大変です。日本は他国から占領された経験がほとんどありませんので、なかなかそのあたりが実感できません。第2次世界大戦で負けた時にアメリカ合衆国は、一時期統治しましたが、考えてみると米国は民主的でまともなほうの国と思えてきます。北方領土じゃなくて、東北地方くらいまで、終戦末期に参戦したソ連に持っていかれてもしかたなかった気がしますね。すると日本も2つに別れた複雑な国になったでしょう。

さて、感想はというと・・・テジョヨンは国の基礎となるのは民であるという信念を持っていました。治めるべき領土が無くなっても、高句麗の民がいる限り、高句麗を再建できると考えていたわけです。ですから、民をいかに救うかを念頭に行動していきます。その考えは、高句麗人だけでなく、他国の人々にも及んでいますから、賛同してくれる人間をどんどん自分の民として受け入れるわけです。奴隷として取り込んだのではないのです(ドラマですから^^)。

渤海は最終的には各地に州都を置いた合衆国みたいになっていたようです。武将は功を立てるとそれぞれの統治権をもらえ、ある程度、民族性を考慮した地域割りとなりますので、まとめられるならば良い国となるでしょう。まあ、建国した人は、優れたカリスマと信念を持っていてうまく行きますが、跡継ぎはどんどんスカになり、官僚は自分の腹を肥やすようになり、地方でまともな人間がでてくると、この国はおかしいとなって国をひっくり返そうとするのが通例ですから、どんなに、良い国を描いても限界があります。ドラマですから、主人公が建国して「スカッとした」ところで終わってくれるのがいいですね。その後の統治も描くと大抵、腹の探りあいドラマになって爽快感が減ります。

こういう信念をもった主人公に対して、対照的に描かれたのが、契丹武将のイ・ヘゴ(李楷固:チョン・ボソクさん)とその軍師であるシン・ホン(キム・ギチョルさん)です。この2人の俳優さんはまさに名優といえる人ですから、ドラマを完全にコントロールしています。視聴者は、テジョヨンの物語を見ているようで、実はイ・ヘゴが如何に滅びるかを待っているのです。テジョヨンが渤海を建国するのは普通知っていますが、それに対抗する勢力がどう崩れていくかを見るドラマでもあります。契丹が建国されて、その国にいる高句麗流民の扱いを巡るあたりでは、この2人の憎たらしいこと限りありません。シンホンは軍師というか汚い策士ですので気分が悪くなります。目的のためには手段を選ばず。これは正しい場合もあるでしょうが、人がついてこないはずです。こうしてくれたら、こうしてあげようと言う約束は、基本的に無いのと同じ。環境が人を変える。約束は、守るべきものでは無いという価値観です。この策士の口車に乗せられる人々・・・おまえら、もうちょっと考えんかい~と何度思ったことでしょう。

途中で契丹とテジョヨンは同盟を結び、これでうまくいきそうだったのですが、テジョヨンの国を作らせたら契丹は押され、属国になると考えてしまうのです。するとその芽は摘んでおこうと行動し、ひいてはそれが契丹の滅亡を誘導し、その責任をテジョヨンへ持っていく・・・なんか微妙にムカムカしてくるわけです。イ・ヘゴは契丹の人間として、何度もテジョヨンに救われています。しかし、その度に、恨みを重ねていくのです(こいつは駄目じゃぁ)契丹の民のことなんか頭の中にありません。基本的な発想が統治ではなく、侵略なのですから、「何でもいいから、あいつをやっつける」のが目的なのです。単なる武将と王との違いはそこにあります。器が違う。物語はテジョヨンとイ・ヘゴとの争いを描いていますが、器の大きさで考えると、本当にテジョヨンと対抗できた人物は、唐の則天武后だったはずでしょうね。そういう時代ともいえますが、人の命が軽くて重い(一兵卒はすぐ死ぬけど、重要な武将は死なない)ドラマでした。

そうそう、朝鮮人の建てた偉大な国家という自慢が感じられてちょっと嫌(笑)

(ひと言ふた言・・ヨンナムセンはどうしたぁ・・・中国でも韓国語かい^^わかりやすいと言ったらそうなんですけど・・・)

感想を書いていないドラマ「マイダス」「ビック」「根の深い木」と3つあります。視聴後、時間がたつと忘れるなぁ・・

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