韓国ドラマ「春のワルツ」見終わりました。
韓国ドラマ「春のワルツ」全20話見終わりました。壮大なメロドラマです。これだけののネタで、よく引っ張ったとも言えます。あちこちに張られた伏線が、次々に生かされていき、ひと山越えると、またひと山って感じで、最初から構成をよく考えていたなぁという印象をもちました。映像と音楽は素晴らしいです。ただ、前にも書いたように、すごい盛り上げるシーンとボーッと続くシーンとが有って、この強弱はかまわないのですが、個人的にボーッとしたシーンで寝落ちするので、ちょっと大変でした。ウニョン演じるハン・ヒョジュさんは、前半のほうが好きで、後半は、私としては、ミジョン役のチェ・ジャヘさん出てこないかなぁと捜していました(ごめん。マニアックです。笑)。チェハは後半に向けて、どんどん良くなってきましたね。
以下ネタバレ
最後のキスシーンは、物語を締めるだけの素晴らしいデキです。ウニョンの唇から発せられる音のほとんど無い「愛している」の言葉が、印象的でとっても美しいです。私には、韓ドラ屈指のキスシーンとも思えるこれだけのラストシーンを持ってこられると、それまでのいろんな過程が吹っ飛んで、幸せ~な気持ちをもらえます。ドラマにおいて、いかにラストシーンが重要であるかわかりますね。
さて、ストーリーに戻ると、相思相愛の2人、それを阻む大きな問題は、チェハが、ウニョンの母の死とその後の人生を変えた男の息子ということ、ウニョンを一生守ってやると言ったスホなのにウニョンが手術から目覚めるといなくなっていて、音信不通となったというウニョンの持つ不信感、チェハを養子にするにあたり非合法的な手続きが行われたこととチャハ両親の立場・スキャンダル、チェハの実の父親の存在というところです。他に友人フィリップの片想いとかイナの執着とかという問題もあります。15話から最終話まで、これらの問題が複雑に絡み合って展開されるわけです。
さて、先ほど述べた問題について個人的な感想を述べてみましょう。他の人は、また別の感想があるでしょうね。
恋愛とは当事者2人で行うことが基本にありますから、ウニョンにとっての最も大きな問題は、チェハの人間性でしょう。ということで、私は、ウニョンのチェハへの不信感を第一に上げたいと思います。自分のそばで、一生守ってくれると信じていたスホ、事情があってちょっといなくなったのかもしれないけど、すぐに自分の所に戻ってきてくれると信じていたスホ、ウニョンの幼い心に受けた裏切り感は相当のものがあったと思います。手術後、目をさますと自分の回りに誰もいなかったという衝撃は、一生の傷として残ります。その心の傷と今のチェハへの愛との天秤でウニョンの心が苦しめられるのです。ですから、前の感想で述べたように、子供時代のスホがウニョンの元を離れるシーンはわかりにくくしたり、カットしてはいけないのです。でも、現在のチェハを愛しているならば、それは問題にならないと思います。「汝の罪を許す(ユン・ソクホ監督は、この言葉が好きなのですね)」ということが重要なのです。人間は完璧な存在ではありません。その瞬間、瞬間で間違った判断を下すこともあるわけです。人を許すこと・・・これが作品のテーマのひとつですね。現実には、間違った判断を下し続ける輩がいることも確かですので、その場合、許せるかどうかは難しいです。大抵は、見捨てるのですが、心の中に「許す」という道があるということを知っているだけでも、人として成長したと言えるでしょう。結局、ウニョンはスホが去った理由を知り、チェハを許すのですが、私には、(ドラマにはなりませんが、)たとえ、その理由を知らなくても、今のあなたを見ますと言って、愛に向かっても、まったく問題を感じません。
チェハが親の仇の息子であるという事実は、本人が悪いわけでは無いので、私には大きな障害とは思えません。一方、自分の愛を貫くことで、育ての親に迷惑がかかるという事実は、ちょっときついです。失った息子の身代わりとはいえ、この障害を無視したいところですが、恩があるため、無視するのは、自分の人間性に関係してきます。本当の親なら、子の幸せを見てと強引にいける可能性もありますが、育ての親となると・・・どうしよう。葛藤しますね。ドラマでは、育ての親と子の両者ともが、相手を思うという良い人になってしまい、ハッピーエンドとなります。育ての親とはいえ、自分の人生において、何を重要と考えるかの選択をしたわけです。それは、権力・財産・名声というものよりも、家族や人とのつながり、愛のほうが、大事なんだよとドラマは教えてくれます。韓ドラ頻発のテーマ「周囲を不幸にしても、その愛を貫けるか?」というわけですが、親に迷惑をかけないためには、私には、チェハとウニョンでこっそり外国で暮らすとかほとぼりの冷めるまで待つとかいう姑息な手段しか思いつきません(だめじゃん!)。 チェハの実の父親の存在は、最終話のチェハ実父の子を思う親の気持ちの熱演(ここで泣いたよ~)からして、許してあげましょう。
恋愛のドキドキ感、愛する人にめぐり逢えた時の喜び、愛しながらも別れを告げる痛み、そして、すべてのストレスを解放するエンディングと上手な物語でした。(このドラマを見た人なら、どのシーンを指すかわかりますよね。)
私は、このドラマ、やはり四季シリーズ「秋」のわずか下、「冬」の上って位置にいれます。病気ネタの「秋」はエンディングは置いておいて、涙度がすごかった。「春」は、ドキドキ度、せつなさ度が高く、単純な比較は難しいです。^^このドラマの名シーンと思えるところは、美しくて本当にすばらしい名シーンですので、是非見てくださいね。(ちょっと難しい表現だぁ)
「目にみえないから、そこに無いわけではない・・・。」 心の中に持ち続けている何か・・・ありますか?
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